2012年10月2日火曜日

「最高の職場」

最近読んだ本を紹介したい。

最高の職場いかに創り、いかに保つか、そして何が大切かM・バーチェル/J・ロビン(ミネルヴァ書房)。この本は図書館で借りて、返却期限を少々過ぎて慌てて返したので、今その中身を参照できない。したがって、以下の内容はぼんやりとした記憶をたよりに書いており、間違いを含んでいるかもしれないが、ご了承いただきたい。

アメリカのコンサル会社が、アメリカを中心とした世界の職場のなかから毎年「最も働きがいのある会社100」を選定している。事例や経営者・従業員の声を交えながら、その選定基準や背景などを解説しているが、その基準とは「信頼(信用・尊敬・公正)」「誇り」「連帯感」である。読み進めるにつれ、かつて日本的経営の特徴として挙げられていたものが、それらの職場で息づいているように感じられた。経営者や社員の声には、「家族」というキーワードが随所に現れる。従業員のみならずその家族も、会社のイベントに参加するような事例がいくつも紹介される。また、同僚が困っていたら自分の仕事でなくても手を貸すなど、チームワークの意識が高いことも指摘されている。さらに、解雇(レイオフ)をしない、長期雇用を前提としているなど、我々が日本的だと思い、いっとき捨て去ろうとしたかにみえる経営理念などが、当然のように語られるのである。そして、それら「最高の職場」は、企業業績という点からみても高いパフォーマンスを示しているそうだ。

以前のブログ「団体」で長期雇用制組織の研究 日本的人材マネジメントの構造」(大藪毅・中央経済社)を引用しつつ書いたが、日本の組織のあり方と欧米(アングロサクソン)の組織のあり方とは、根本的にはやはり違うのかもしれない。ただ、そこに働く人々の「働きがい」という面から考えるとき、洋の東西に違いはないのだ、と、言われてみれば当たり前のことに気づかされたのである。

「最高の職場」がそこにたどり着くには、長期間にわたる不断の努力を要した。「いっとき捨て去ろうとした」ものを改めて職場に根づかせるのも、はやり大変な時間と労力が必要になるだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿